中国税法改正コンサルティング

2007年3月16日、中国第10期全国人民大会第5回会議で、「中華人民共和国企業所得税法」(以下、新税法という)が採択されました。中国内資系企業と外資系企業が違う税法を適用する17年間の歴史に終止符を打ち、いよいよ新税法が実施されます。
2008年1月1日から施行する新税法は中国子会社のみならず、日本の親会社に多大な影響を与えます。新税法の施行に備えて、中国進出する日系企業はタックスプランニングをしなければなりません。特に以下の5項目において早急に診断し、対策をとる必要があります。

1.タックスヘイブン対策税制

新税法により、中国の法人税率は33%から25%に引き下げられたため、2008年度から、中国にある子会社は日本のタックスヘイブン税制の対象になる可能性があります。適用除外条件を満たさない場合、中国子会社の未処分所得の金額から留保した額は、日本親会社の収益の額とみなして益金の額に算入しなければなりません。
特に持株会社(傘型企業)及び販売会社(貿易公司)は早急に診断をし、対策をとる必要があります。
また、日本法人税平成19年の税制改正により、日本親会社は、タックスヘイブン税制の適用除外を受けるためには、必要な書類の保存がない限り、適用除外が認められないことが明確化されました。書類の作成方法等の詳細についてお問い合わせ下さい。

2.中国子会社留保利益の回収

中国の新税法は配当の源泉免除規定を廃止し、非居住者が取得する中国国内源泉所得に対して一律20%課税することになりました。2008年1月以降、日本の親会社が中国子会社から受け取る配当については、日中租税条約の制限税率である10%により源泉されます。
つまり、今後日本親会社の外国税額控除における「みなし税率」が20%から10%(合弁会社の場合10%から0%)に下がることによって、中国からの利益回収に伴う税コストが上昇します。

3.今まで税金優遇を受けている企業
~優遇政策を徹底的に分析・予想し、経過措置の活用及び今後の事業計画を立てましょう~

2008年から15%または、24%の低税率、生産型企業の二免三減等の優遇政策は廃止されますが、新税法の公布日(2007年3月16日)以前に許可された外資系企業は経過措置を適用することができます。
経過措置の適用方法について、国務院は法令を公布する予定ですが、法令が出てからの予算立ては難しいです。御社の優遇政策を徹底的に分析・予想し、経過措置の活用及び今後の事業計画に有益な情報を提供致します。

4.中国子会社の税リスク評価
~中国子会社の税リスクを評価し改善しましょう~

今回企業所得税率を33%から25%に引き下げたことにより、内資系企業を中心に、2008年度の企業所得税の税金収入が1,340億元(20.1兆円)減少する見込みとなります。よって、中国政府は税金の管理徴収を強化すると予想されます。近年、外国個人所得税や移転価格税制の調査も増えています。
実務上、中国関連の税務リスクは大半が中国に対する認識不足、日中間の情報交換の不充分など、「知らないリスク」です。よって、中国子会社の税リスクを評価し、改善する必要があります。

5.移転価格税制の文書化
~中国子会社との関連取引価格に対するリスク分析の実施・取引価格の文書化が必要~

新税法は国際課税を強化しました。特に移転価格税制に関する新通達が続出し、ドキュメンテーションに関する通達が年内に出るとも言われています。中国税務当局は毎年一定の要件を満たしている、いわゆる「重点調査対象企業」の30%以上に対して調査を実施しています。中国子会社との関連取引価格に対してリスク分析を実施し、取引価格の文書化を提案致します。